ご参考   CO2排出基本資料を掲載します。    2412改定                                
出所 全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイト(http://www.jccca.org/)
なお元々の出所は 国立環境研究所が発表する 温室効果ガスインベントリオフィスです。
@日本の部門別二酸化炭素排出量の割合(直接排出量) A日本の部門別二酸化炭素排出量の割合(間接排出量)
 解説 左のエネルギー転換部門33%とは火力発電所(石炭・石油・ガス)によるものです。原子力は排出0とされていますが、
大量の資金と建設維持コストが投入されていますので、産業や運輸に含まれていることになります。そして発電所自身が
電力を使うわけではなく、最終的に工場家庭が使うので、その電力を配分し直したのが右の図です。
(右のエネ転換7%は発電所の建物の蛍光灯など発電所自身が消費する分です。
 
 産業部門では製鉄所の排出が圧倒的に大きく、全体でも1割を占めます。(鉄還元のためコークス投入する)
ただ日本の製鉄の効率はよいので、単純に批判はできません。仮に日本から製鉄を批判して倒産・海外追放した場合、
たしかに10%へりますので、ここだけで京都達成します。しかし海外のメーカーが代わりに製鉄しますので、地球全体では
まったく排出量は変わらないことになります。(むしろ増えるかも)。

 業務その他とは企業のオフィスでの使用等をさします。多くの方がこれを見ると「なんだ家庭は14%にすぎないのか」
「一生懸命な省エネはしても無駄か?」と思われるのではないかと思いますが、近年民生(家庭・オフィス)が増えていますので
削減努力はしなければなりません。前々から日本は製造現場の生産性は高いがホワイトの生産性は低いし、労働時間が
長い訳でもない、と指摘されていますが、どうも本社の人たちは自分には甘い?様です。エネ効率を無視したビルや
冷やしすぎなど枚挙にいといません。
 なお家庭にあって贅沢して物にあふれた生活をした場合、その物を作る製造業の排出増に寄与したことに・・なります。
しかし一方である程度消費しないと不景気になるという面も・・
いや私は定年退職者だから関係ない、と申されても、仕事が無ければ若者が成り立たず、税や年金福祉も成り立たない
のですが・・・。(震災でみんなが自粛すると不況になって困るという話はご存知かと・)
 結局CO2減は生産減に求めるよりも節電やガソリンなど直接排出を減らす努力をするのが正道で、この場合産油国が
損をすることになりますが、でも産油国にとっても資源が長持ちしてよいはずです。

 運輸部門の19%は、例えば週刊誌を毎週出さない。(読む暇もなく大量発行大量廃棄)コンビニに1日3回も配達しない。
など、きめ細かいサービスをすることが経済的に成り立っても、環境的に意義があるか議論されなければなりません。
 CO2を考えるということは「必要な経済と必要でない経済の見極め」「競争原理」「人生哲学」を考えつつ。
一方で国際競争力の維持も図りつつ・・という連立方程式を解くことでもあるのです。

B家庭からの二酸化炭素排出量 (用途別内訳) C家庭からの二酸化炭素排出量 (燃料種別内訳)
 冒頭にも申しましたように、意外にも冷房は少ないのが実情です。政府もそれは認識しているので、鳩山政権下での
中期目標計画では高効率給湯器の大量導入を掲げています。
なお自動車ですが、軽油1%ですので、家庭ではガソリン車(人を移動させる)ことのみに使用されています。
東日本地震直後、物資がない、それ以前に運搬する燃料がないという事で大変だったのですが、
物資移動のためのデーゼルトラックはやむを得ない所がありますが、人の移動なら電車やバイクで十分であります。

家庭内の電量消費←家庭内の電力消費
 このグラフは店頭・カタログでよく見ますので、皆さんご存知かと思います。
エアコン冷蔵庫が多いので、H20年度はこれを調査啓発活動を行いました。
TVは薄型になって以来その急速に減りましたので、現状は違うかもしれません。
電気カーペーットですが、元々電力は火力原子力で湯沸かしをして熱→電気
にしているのを再び→熱にするのは矛盾している事になります。
 温水便座は最近は瞬間式が出ましたので。旧型の方は早急に買換えをして
下さい。その他には待機電力等が含まれます。待機は全体の約8%であり、
FAXなどが該当します。カタログの数値を見て過剰の場合、同様買換えも
検討する必要があります。なお液晶TVの場合、コンセントを抜く必要は
ほとんど無いとされます。(ただし雷サージ機能コンセントの場合)
  家庭内の電量消費 夏場ピーク時 グラフなお上のグラフは年間の消費量です。夏(下のグラフ)に限ればエアコンが50%をしめます。ので、
夏場にはエアコンの節約と調理洗濯などの家電の使用をピーク時から
ずらすことが有効です。
 
 





 追加 産業部門の中では製鉄部門が1位を占めます。その中身は鉄還元のためコークスを投入するからですが、
     日本の製鉄業は世界的に見ると、がんばっている方で、CO2削減努力のみならず、
     将来的には水素還元も現在研究途上にあります。(売り上げに占める研究開発費の割合が一番多い)
     なお世界の製鉄上位1・2・3・4・5位は海外勢が占めます、いずれも非削減義務国ですので、これらはCO2出し放題です。
     6位の日本だけ削減義務があり、一方新日鉄ではメキシコに高炉建設計画があり、メキシコならばCO2出し放題に出来る
     ことになります。この点からも明らかな様に国別削減は意味がなく、鉄1T当たりの排出量指標化にこそ実効ある削減方法
     であることは自明であり、COP18ではまともな議論がされることを望みます。
 追記 政府はCOP17で事実上の拘束義務離脱を表明しました。そこまで言っていいのかは議論の分かれる所ですが、
     国が出すのではなく工場が出すのですから、実態にそったCOP議論でなければなりません。2412追記
  産業別CO2排出グラフ 鉄鋼が1位 製鉄所の水素還元メカニズム

新聞記事 鉄鋼業界世界規模順位
 図の様に製鉄規模 
  1位アセル(削減義務なし) 元々はインド系が合併したもの
  2位河北 (削減義務なし)
  3位上海 (削減義務なし)
  4位武漢 (削減義務なし)
  5位ポスコ(削減義務なし)
  6位新日鉄(削減義務あり) であります。
 また韓国サムスン利益(削減義務なし) > 日立(義務あり)+松下(義務あり)+東芝(義務あり)+ソニー(義務あり) で
 あり、COP3は過去のものになりました。

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