市民研究ニュース再掲載 2008年7月号P2
初 の 生 ご み 堆 肥 化 体 験 学 習
− 生ごみをリサイクルしてごみを減らそう −
 この体験学習は、吹田市役所減量推進課と連携しながら「生ごみの減量化、資源化の各種のノウハウを実践・研究し市内に啓発」している『生ごみ119番救助隊』の皆様方のご協力で実現しました。
 初めての「生ごみ堆肥化体験学習」を行ったのは、吹田市立山田第二小学校4学年児童89人でした。
 体験学習は、次の四つの目標で行われました。
 一つは、児童が生ごみにはどんな物があり、どのように処理されていると思っているのか。二つめは、『ダンボール箱法』で体験させ、生ごみが堆肥としてリサイクルできることを認識させる。三つめは、生ごみ減量で自分にできることはないかを考えさせる。四つめは、生ごみを堆肥化し、リサイクルする学習で、思ったり、考えたりしたことを文章にまとめさせる、です。
 微生物の働きを理解させるために、ゲストティチャーは、児童に「山や森の落ち葉や動物の糞などすべて生ごみです。山や森に生ごみがいっぱい落ちて何十年も経つのにどうして積もった生ごみで、山や森が高くならないのですか」と、問いかけました。
 微生物の働きを理解させる巧みな展開で、児童は興味関心を持って考え、生ごみがリサイクルされていることを感覚的に理解していきました。
 次に、ダンボール箱法で生ごみを混ぜる体験やダンボール箱法の微生物の活動と発泡スチロール法での微生物の活動の違いを体験するために、発泡スチロール法の生ごみを混ぜる体験もしました。発泡スチロール法での発酵熱は60℃程度になっている
 

ので、児童はビックリしていました。
 ダンボール箱法で、一日に入れる生ごみは300g位です。約100日すると微生物の活動が衰えるので、生ごみを入れるのを止めて、一ヵ月後に畑に堆肥として入れます。この100日間で、約30kgの生ごみをダンボール箱に入れたことになりますが、最初に入れたピートモスとクンタンの量に比べて、ほとんど増えていません。この説明にも児童はビックリし、堆肥としてリサイクルする有効性を納得できたようでした。
 小学校での体験学習の様子
 体験後、児童から「微生物はずっと生ごみを食べ続けることができるのか」「どんな生ごみでも大丈夫なのか」など、微生物に関係するたくさんの質問が出ました。
 その問いに、ゲストティチャーの方々は丁寧に答えていました。お陰さまで、児童とって、納得のいく体験学習になっていきました。
 体験学習のまとめでは、生ごみを出せば燃やすための燃料がいります。一番大事なことは、リサイクルすることではなくて、生ごみを出さないことです。その為には、皆さんが食べ残しをしないこと、料理の作りすぎをしないこと、材料の買いすぎをしないことが大事です。おうちの人とも話して、生ごみを出さない生活をしてください。  《岡原 和博》
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