現在稼動中のごみ焼却施設北第二工場
はすでに25年を経過し老朽化しております。
(焼却施設の寿命は20年と一般に言われ
ています)。そのため、吹田市は焼却施設を
更新することになり、平成21年度の完成を
めざして、平成18年から新焼却施設の建
設工事が進められています。その新焼却施
設の概要を環境部廃棄物処理施設整備室
の加藤室長に説明していただきました。
 更新焼却施設の完成予想図
  更新焼却施設の完成予想図

1. 新ごみ焼却施設の施設概要
処理能力:480 t/日=240 t/日×2炉
 【現第二工場の処理能力:450 t/日(3炉)】
焼却炉形式:ストーカ式
 【現第二工場の焼却炉形式:ストーカ式】
発電設備:発電出力 13,000KW
 【現第二工場の発電出力:3,000KW】
建物概要:管理棟・工場棟一体型
     地下2階、地上5階建て
 新ごみ焼却施設の処理の流れ
  新ごみ焼却施設の処理の流れ

2. 新ごみ焼却施設の特徴
(1)公害対策を重視した施設です。
排ガス対策:焼却炉内で高温完全燃焼を行な
 うことにより、ダイオキシン類の発生抑制と低減
 を行なうとともに、最新の排ガス処理施設(ろ過式
 集塵器・排ガス洗浄塔・脱硝反応塔)が装備され
 ており、ダイオキシン類をはじめとする有害物質が
 除去されます。
・排水対策:工場排水は最新の排水処理設備(二
 段凝集沈殿処理などによる高度処理設備)で処理
 された後、下水道へ放流されます。
・臭気対策:ごみピットの臭気は燃焼用空気とし
 て炉内で熱分解処理されます。
・灰の処理:焼却灰などはアーク式溶融炉によ
 り高温溶融し、無害化・減容化・資源化が図ら
 れます。
(2)エネルギー回収を重視した施設です。
 ごみの焼却により発生した熱エネルギーは廃
熱ボイラにより蒸気を発生させ、その蒸気を利
用して発電され、その電力は所内で利用し、余
剰電力は電力会社に売電されます。また、一部
の蒸気は所内の余熱利用設備に利用されます。
3. 新ごみ焼却施設は最新の排ガス対策を施し
た設備を導入し、法規制値より厳しい排ガス設
計基準で計画されています。
  排ガス中の有害物質の排出基準値比較表
項目 新工場 新工場の法規制値 現第二工場
ばいじん 0.01 0.04 g/m3N 0.03
硫黄酸化物 10 10 ppm 20
塩化水素 10 430 ppm 20
窒素酸化物 30 250 ppm 150
水銀 0.03 0.03 mg/m3N -
ダイオキシン類 0.05 0.1ng-TEQ/m3N 1.0(注)
(注)現工場(現在稼動中の第二工場)のダイオキシン類の基準値
1.0はダイオキシン類対策特別措置法に定められた既設施設の基準
値に従っている。
   (文責:金子幸平)

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☆印刷時HP上のページ設定余白5mm。
建設中の吹田市ごみ焼却更新新施設概要について聞きました。