子ども達の体験学習案内記 その1 −破砕選別工場中央操作室からの情景−
                                                 業務担当 岡原 和博
 「すげー。自転車や。」「机や布団など、いっぱい出てくるで〜。」「へえー。一台で、あんなにたくさん運んでいるのか。」これは、破砕選別工場の中央操作室からパッカー車から出される大型複雑ごみの様子を見学した子ども達のつぶやきです。
 この出された大型複雑ごみをタワーローダーが掴み広げていきます。広げられた大型複雑ごみを作業員さんが燃えないごみと燃えるごみとに選別し、燃えないごみを一箇所に手作業で集めています。子どもたちは、このタワーローダーの動きと作業員さんのてきぱきとした動きに見入っています。そして、選別された燃えるごみだけがゴミピットに送り込まれます。すばやく行われていく、この作業に子どもたちは感動しています。
 ごみピットに集められた大型燃焼ごみの処理について、子ども達に説明します。
 ごみピットに集められた大型燃焼ごみは、ベルトコンベヤーで運ばれ、さらに細かく破砕され、部分的についていた鉄は磁石で吸い取られて選別されます。そして、燃えるごみだけが北工場で焼却されます。
 このごみピットとは別に、積み上げられている布団があります。布団は、このままでは燃えにくいのでさらに細かく裁断するために選別されています。
 このような補足説明を聞きながら、子ども達は資源をリサイクルする工夫や燃えやすくする工夫などについて理解していきます。
 この他に、中央操作室で子ども達が興味関心を持つものに、ガラス張りの点検窓があります。このガラス窓は、大型複雑ごみと小型複雑ゴミが破砕ベルトに載せられる前に、危険ごみが混入されていないか最終
  
 
チェックを行う窓です。このガラス窓から見ている子どもたちから「自転車がきたで。」「ラジカセもあるー。」「傘やストーブもあるぜー。」「ああ。落ちるでー。」「落ちるでー。」と、いろんなつぶやきが次から次へと出されます。これは、捨てられているごみの種類の多さに対する驚きともったいないという思いのつぶやきでもあります。
 吹田市立の小学四年生は、毎年、このような体験学習を行っています。それは、社会科で『健康なくらし』について学習しているからです。この学習は、「健康なくらしを支えているごみ処理の対策や事業が吹田
 子供たちの施設見学の様子(中央広場)
市によって計画的に進められ、市民や地域も協力して推進されていることを理解する」ことと「資源の大切さに気づき、自分たちも地域の一員として、進んで協力する態度を養う」ことをねらいとしています。
 子ども達は、この学習のねらいを達成するために、「家庭から出されるごみの種類や量」について調べ、その結果から自分が興味関心を持った内容で調べ学習の課題を設定しています。それを解決する一環として、北工場と破砕選別工場、資源リサイクルセンター(くるくるプラザ)での体験学習を行っています。
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この文章の続きは来月号(7月P2)にあります。