紙すき体験 出前講座 
    古江台中学校に行ってきました。  エコ体験プロジェクト  西森 健生

 古江台中学校は私にとって3回目の訪問になります。
 1回目の授業は、"水の大切さ"をテーマにした出前講座をやりました。そのとき、生徒達は私の張り切った講義をしんどそうに聞いていました。講義が終わって、控え室にいると生徒達の「難しかった」という声が聞こえてきました。そして、多分先生だろうと思う声で「ずっと座って聞くのはしんどいね、遊んでくれたらよいのに」と聞こえてきました。この言葉から、私は学校は生徒の親を大変気にしているなと感じとりました。そこで、一方的な講義型授業は私たち昭和一桁人間の経験からでた押し付け型授業ではないかと思い、2回目は授業の間に3つの実験(凝集沈降・透視度・CODチェック)を取り入れ、"見た目ではきれいな水でも汚れた水がある-危険な水がある"を体感してもらう授業にして、長時間座る授業から、5〜6分講義をしたら実験をするようにしました。このときはおおむね好評を得たと思っています。
 そこで、あまり沢山のことを詰め込む授業は受け入れられないと感じていたときに 菅原さんから「紙すき」のお誘いがありました。菅原さんが得意とされている「エコクッキング」も出前講座のメニューに取り入れよう、そして我々のやれる水をテーマにした体験型・参加型授業を考えようとなって始まったのがエコ体験プロジェクト です。
 今回3回目の古江台中学校の「紙すき体験」で訪問して感じたことは、一人の生徒が葉書を2〜3枚作っていたので、聞いてみると、最初と最後の葉書がその子供の思
 

  教室の様子と紙すき作品
考の変化を表していたことで、活字や講義で学んだことを実体験で確認する・させる という化学式の可逆反応に近い思考が安定・安心を生んでいる・・成長しているといっても良いでではないかと思いました。そして、それが一番楽しいのだ、身につくのだと私は感じました。
 自分のことを振り返りますと、中学や高校時代に身についた考えが、この年になっても尾を引いていること、そして多くの人たちと楽しく人生をやっていけた(る)ことに感謝して、今後も体験型学習をいろんなテーマでやってみたいと思っています。
 今は、情報社会といわれ、知識は無尽蔵に、容赦なく入ってくるようになりました。そこで不安を生んでいるのが現状ではないでしょうか。
「やった!」という満足感、「やれた!」という達成感は、遊び心(余裕)と楽しさを生みます。生徒達が素直に成長してくれ ることを祈りながら、私自身も人生を楽しみたいと思っています。

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