しみんけんきゅうニュース28年2月号

 2016(H28)年2月号 No267
しみんけんきゅうニュース Web版   
+資源リサイクルセンター建物イラスト
発行:(C)(公財)千里リサイクルプラザ 研究所 〒565-0826 大阪府吹田市千里万博公園4−3
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第4回 市民研究員研修講座
     「普段着のエコ」

 市民とお店をエコでつなぐPT 菊田 善雄

 日時 平成28年1月9日(土)
 場所 講義室Ⅱ
 講師 内田主担研究員
 
 本年度最後の市民研究員研修講座が上記の通り
開催された。
 講座の様子

 まず、“PM2.5”について中国北京、上海の現
状を話された。自動車の排ガスと石炭火力や石炭
暖房が主な原因であり、今や中国だけでなくイン
ドから中東諸国、北アフリカにかけて帯状に広が
ってきている様子を見せてもらって驚いた。
 かつて自転車天国だった中国が今や世界第二位
の自動車天国になっており、朝夕の通勤ラッシュ
の風景を見ていると大変さが伝わってくる。
 講座画面「赤色かかった所がPM2.5の範囲分布」 

 次に“ゴミの分別”に関しては、日本だけでな
く世界的規模で“ゴミの分別”が定着しつつある
こと、そして各国のゴミ箱を見ると色分けしたゴ
ミ箱が多いことを話された。
 “原発”については「フクシマ」以後今年で6
年目に入るが、現在も“汚染水の垂れ流し”や“帰

れない故郷”そして、“再稼働”の問題が起きてき
ている。
 20年前の阪神淡路大震災後に、故高木仁三郎
氏が問題提起された「電力会社や政府の委員会に
属する専門家たちが『原発は地震に対して絶対安
全』と断言することに疑問を抱き、大自然を相手
ではとても絶対などと主張できないと考えた。」こ
とが現実になり、フクシマ後も原子力規制委員会
の新しい安全基準での再稼働が現実になってきて
いる。各自治体の首長も、国が責任を取るという
ことで再稼働を容認して責任転嫁をしているのが
現状である。
 電力自由化が今年から始まるが、原発は安さで
は一番だが原発事故発生時のリスク、保証等を考
えると果たして安いかは疑問である。クリーンな
エネルギーに変えていくのが世界の趨勢であり、
特にドイツに学ぶべきではないかと話された。

 “エコ”の問題については毎年COPが開催さ
れているが、国家規模での話し合いでは“エゴ”
がつきもので、なかなか決められないのが現状。
 又、“PM2.5”のように一国だけで解決できない
問題も増えていて環境汚染のグローバル化が進み、
パリ協定のような国際的な枠組みが必要だが、国
と国との“エゴ”が生まれてむつかしい面も多い。
 まずは、私たち一人一人の身の回りの生活環境
から見直すべきで、当たり前の「便利さ」、「快適
さ」等を見直し、将来の地球を担う子供たちの命を
守らないといけない。

 最後に、千里リサイクルプラザの活動について
話された。プラザの活動は大変すばらしいが、こ
れからは多くの市民に知らしめる活動を取り入れ
ていくべきだと話された。そして、プラザ全体で
やれるものを考えて、またプロジェクトチームの
積極的なコラボを実施してほしいとも提案された。
 緊急の課題としては、市民研究員が固定化され
ていて新しい研究員が少ないことと、後継者の育
成をあげられた。
 日頃から考えていることではあるが、なかなか
実行できなくて月日が過ぎていくのが現状だが、
今年こそプラザ全体で取り組むべきでは・・・と
感じた。

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    すいた母子会まつりでの風呂敷の包み方講座
                                  市民とお店をエコでつなぐPT 福田規子
 27年12月12日(土)  メイシアターにおいて
「第14回すいた母子会まつり」が盛大に開催
されました。
 メイシアターの内外で繰り広げられるブースで
は温かい食べ物や飲み物、手作り小物や鉢植えの
花など様々な品物が販売されており、美味しそう
な匂いが漂う中を大勢の会員や家族連れが、華や
いだ売り声に釣られて買い物を楽しんでいました。
 すいた母子会は、母と子の生活向上を目標に、
1000人余りの会員が所属する伝統ある団体です。
「すいたレジ袋削減・マイバッグ推進協議会」の
メンバーでもあり、私たちのPTとはマイバッグ
キャンペーンなどで協働しています。
 平成26年の母子会まつりで好評だった風呂敷
の包み方講座を今回も開講して欲しいとの要請が
あり、アジェンダ資源部会と共に2回の講座を開
講しました。受講者は各回20名でしたが、母子
会自作のアップリケ付大判の風呂敷が貰えるとあ
って、整理券がすぐに無くなりガッカリされる方
も何人か出る状態でした。
 会場の様子
 
 まず、なぜ今、風呂敷なのか・・・?使い捨て
のライフスタイルを見直すきっかけとして始まっ
たレジ袋削減運動では、マイバッグ持参でお買い
物を!と呼びかけていますが、マイバッグの代わ
りになるのが風呂敷なのです。どこのご家庭のタ
ンスの引き出しにも1枚くらいは眠っている風呂
敷。包み方や結び方を工夫すればおしゃれな旬の
お買い物袋に変身するのですよ、と前置きしてか
ら始めました。
 風呂敷見本「すいか包み」

 風呂敷見本「本包み」
 受講者の大半は大人の女性でしたので、基本と
なる 「ひとつ結び」 と 「真結び」は、難なくクリ
アー。この二つの結び方の組み合わせで、お買い
物袋結びを4種と、瓶包みを応用したペットボト
ル包みを説明して約1時間の講習は終了しました。
 終了後も「本の包み方を教えて下さい」と聞き
にくる熱心な参加者もおられて、風呂敷の便利さ
を少しはお伝えできたかな、と感じた講座でした。

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吹田高校での出前学習支援
 『万華鏡』『ストロートンボ』作成

     手作りおもちゃと環境PT 綿谷 一

日時:平成28年1月13日(水)13:20〜15:10
場所:大阪府立吹田高校
  おもちゃ:『万華鏡』と『ストロートンボ』
  人数:12名(女子:11名、男子1名)

  
 保育士希望の3年生の学習支援で、将来の保育
士の参考になればと思う気持で支援を行いました。
やはり女子が多く11名、男子1名の参加でした。
昨年大学卒業し、興味を持たれた新任の支援担当
の先生にも生徒と一緒におもちゃ作りを行っても
らいました。先生も約2時間の授業に最後まで参
加され、生徒の皆さんも熱心におもちゃ作りに励
んでいました。普段、対象の小学校4〜6年生と
違い、とても華やかな雰囲気でした。
 支援授業全体の様子
 おもちゃの選定も、生徒が興味を持てるものと
して、『万華鏡』に、そして将来の幼児用に『スト
ロートンボ』を選定しました。
  万華鏡のオブジェクトを選択・調整中  

 『万華鏡』作りでは、生徒も熱心で、授業ノー
トに作成手順を記入しながら作業を行っていまし
た。
 生徒の授業ノートの内容
 『ストロートンボ』作りでは、幼児用で簡単に
でき、その後皆さん楽しく飛ばして遊んでいまし
た。ただ、飛ばすのに要領が解らない生徒もいて、
驚きましたが、慣れるにつれ上手く飛ばすように
なりました。2時間の授業が、あっという間に過
ぎました。
 ストロートンボを飛ばして遊んでいます
 おしゃべりなど無く、授業時間もフルに使い、
スムーズに支援が進みました。担当の先生に、今
回の支援の生徒たちの感想や、感じた事などを、ま
とめられるようであれば、後日頂けるようお願い
しました。高校3年生で、将来の目標を持ってい
るのが素晴らしい。今後各々の進学校に受験し、
全員合格し、保育士に成れるよう願いながら、学
校を後にしました。
 トンボ・万華鏡

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    中学生の職場体験―リユース食器の貸出作業
                                                エコイベントPT
 中学2年生が、二日間の職場体験でプラザにも
やって来ます。リユース食器の貸出作業でも受け
入れており、まずリユース食器についての説明を
してから、一緒に作業をします。一回の作業、体
験は2時間半くらい、作業に依っては、ずっと立
ちっぱなしの事も有ります。皆、立ったままの作
業は授業より辛いと言いますが、それでも頑張っ
て一生懸命作業をします。
 洗浄が終わり、貸し出す食器を目視で最終チェ
ックする時は真剣です。数を数える時は100個・
200個を数えるのも簡単そうで簡単でない、結構
苦労しています。仕事として貸し出すとなれば、
一個多くても、一個少なくても利用者に迷惑がか
かると話し、集中して真剣に間違いなく数えるよ
う伝えます。
 私たちが一番気を付けていることは、衛生面で
す。マニュアルにそった手洗い、アルコール消毒
の後は食器以外の物には触らないと厳しく伝えます。
 緊張の面持ちでやって来た生徒たちも、作業が
終わり、最後の挨拶の時にはほっとした表情にな
ります。
 リユース食器を貸出す意義と、この体験で単純
作業でも仕事となれば、気を抜いてはいけない事
を学んでもらえたらと願っています。
                     (石川智子)

 職場体験に来られた生徒さんたちに、リユース
食器の洗浄、点検、収納、貸出し準備など、その
時の状況に応じて作業を担当してもらいました。
まず食べ物を入れる食器なので衛生面に気をつけ
なければいけないことを理解してもらい、手洗い
から始まり、細かな注意事項を守ってもらいなが
ら作業を進めていきます。間違いの無いように、
丁寧に、時にはやり直しをし、責任をもって仕事
をしてもらいました。約2時間半、立ちっぱなし
の時もあり、慣れない作業内容なので中には疲れ
が見える時もありましたが、友達同士で助け合い
ながら頑張っている姿はとても好感が持てました。 
 家では食器を洗ったり、片付けの手伝いをし
 

たりすることはないと答える子が多かったのです
が、手伝いをするきっかけになるといいのですが。
                  (阿部 節)
 食器洗浄の様子

<体験した中学生の感想>
○コップの水滴をふき取る作業は、難しいしとて
 も疲れました。
○リユース食器は全国に貸し出されていることを
 聞いて驚きました。全国にリユースすることが
 大切だと思っている人がいることがわかりまし
 た。
○高校や大学の文化祭でもなるべくリユース食器
 を使いたいです。
○コップやはしの数え間違いがあり、単純な作業
 も大変なんだなと思った。
○ずっと立っていたり、集中して数を数えたりで
 とても大変で、しんどかったです。しかし間違
 えずにそろえ終えたときはとてもうれしかった
 です。
○同じ作業を繰り返しているうちに、早く作業が
 できるようになり、うれしかった。すごく衛生
 に気を使っているのだなーと思った。
○首とこしはすごく痛かったけど、作業している
 時間があっという間に感じるぐらい楽しかった。
○実際に作業をしてみたら、思っていた以上にけ
 っこうきつかった。
○リユースのすばらしさを知ることができて、と
 ても勉強になりました。
<山田中学校、片山中学校、佐井寺中学校、吹田
第五中学校>

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