市民研究ニュース27年10月号再掲載
CO2ダイエット学校版
主担研究員 三輪先生 モデル授業
             布deエコPT  水川晶子

 三輪先生による吹田第一小学校の6年生2クラ
スに地球温暖化の授業をされるというので、取材
しました。
 初めに「地球温暖化って知ってる?」と問いか
けられました。知っている人がほとんどです。
 
ろうそくの実験
 ろうそくに火をつけ、びんに入れ、ふたをする
と消えるのは何故でしょう?酸素がなくなり、二
酸化炭素ができたからです。酸素は化石燃料を燃
やすことで二酸化炭素(以下CO2)になります。
ろうそくの場合は、ろうはパラフィン(石油)か
らできていて燃やすとCO2が出るのです。
 それでは身の周りでCO2を出すものはどんな
ものがあるでしょうか?電気を作る時(火力発電
所、石油、石炭、ガス)に出ます。工場で製品を
作る時も、車を走らせて移動する時にもCO2が出
ます。家庭では、テレビや照明などの電気使用時、
また、食事の準備にはガスやIHヒーターを使う
のでCO2が出ます。
 
CO2 が増えると地球全体では
       どうなるのでしょう?

 CO2などは温室効果ガスといって、地球をとり
まいているCO2が熱を取り込んで吸収して熱く
なります。「けれども、CO2などが全くなかった
ら地球は−19℃になります。」という説明を聞く
と、「ヒェー」という児童の悲鳴がきこえました。
CO2は多すぎても少なすぎてもいけないのです。
「世界のCO2排出量は、現在、35ギガトンです。
ギガというのは『10億』を表します。」 また、
児童のヒェーという悲鳴が。

 CO2排出量が増えた原因は、人口が増え続けて
いることです。現在70億人ですが、みなさんが
40歳になる頃には90億人ちかくになると言われ

ています。世界中の人が便利な化石燃料をどんど
ん使っているのです。

温室効果ガスが増えると
   どんなことが起きるでしょう?

 「南極、北極の氷が融け、沈む島が出て来る」
「洪水が増える」「台風が増える」「森林がなくな
る」「だんだん暑くなる」「今までなかった病気が
増える」という答えが返って来ました。
 それではどのようにすればよいのでしょう?
「あきらめる」「息をしない」と言っていた児童も、
「クーラーを必要な時以外は使わない」「電気をつ
けっぱなしにしない」「涼しいかっこうをする」「植
物を植える」「うちわ」「節電」など省エネの工夫
を答えてくれました。
   自分たちが今できることを記入

どうしたら温暖化を防げるでしょう?
 「一人一人が出すCO2を少なくすれば防げる
かもしれません。」「誰かがやってくれるではだめ
です。皆さんができることを今日からやりましょ
う。」「今日学んだことをお父さんやお母さんに伝
えて、おうちの人と一緒に温暖化についてできる
ことを考えてください。」「分かった人!」と三輪
先生が聞くと、ほとんどの児童が手を挙げ、今日
の授業は終わりました。
 盛りだくさんの内容でしたが、児童は真剣に話
を聞いていました。
 この子達が40歳になる頃、私はもういないか
もしれないと思うと、身につまされました。取り
返しのつかない事態が起こってからでは遅いので
す。今できることを本気で取り組まなければ。

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