片山中学校での学習支援
(初の試みを交えた)「紙すき」を実施
             エコ体験PT 藤井勝二

 今年度2回目となる中学校での学習支援を、
2学期早々の9月4日、片山中学2年生19名(紙
すき調べ学習班)を対象に初めてのメニューを導入
しながら2時間に亘って実施しました。

 小学校などにおける通常の紙すき学習支援は、
50〜60分程度の1時限内で、やや急ぎ足の実
施となることから、3Rを主体に、紙の製造工程
の概略・紙パックやペットボトル回収によるゴミ
の減量などパソコン映像による学習・紙パックか
ら新しい木材を使用し作られているパルプの取出
し・紙すきによるハガキづくり・そして楽しい模
様付け・手押し脱水の実施が、精一杯であるが、
今回の支援は2時間で!とのことから、初めての
メニューにより取組んだ内容を、ご紹介します。
(後述)但し、絵模様紙切りや、紙すき素材のパ
ルプづくりは、普段通りプラザ工房で、年間通し
て逐次少しずつ準備し保管しているものを持参し
ました。素材パルプはミキサー処理により水分を
含むことから、腐食防止のために、常に冷蔵庫保
管しています。
 ハガキづくりは3枚/一人ずつ。準備作業を終
えて漸く実施となります。先ず1枚目は、我々が
一人ひとりに、紙すきの手ほどき手助けを行ない、
2枚目から生徒たち自身で「すき作業」を実践し、
次に絵はがきに模様付けを、水切りは手押しと脱
水機をも使用し、そしてテーブルに貼付け、2日
ほどの乾燥で仕上がり!となります。
  紙すき準備段階の様子
 
 貼付け時には、自分自身で模様付けした作品


ながら、改めて「わっ綺麗!可愛いよかった!」
などの呟きと笑顔が溢れました。(我々4名も同感)
 続いて、準備作業の概要を記述します。 
先ずは、直方体の紙パックを、鋏でヒラ紙状に開
き4枚の短冊状に切って熱湯で2時間ほど煮て冷
ましたパック(実際は別途用意)を手にとり、・表
裏のラミネートシールを剥がし・真ん中のパルプ
を取出し・それを指先で細かく千切り・片手一杯
分ほどを水と一緒にミキサーに入れ・3分ほど溶
解して紙すき溶液をつくり・それを紙すき槽(か
みすきぶね)に流し込みます。
 もう一つ大切な準備は「色柄模様紙(超薄紙製)」
を購入し、絵柄一点ずつ切揃えることですが、相
当の手間と根気の継続がかなり必要です。プラザ
の工房内や、時には自宅で、子ども達の笑顔を思
い浮かべながら取組んでいます。
 そして漸く「紙漉き」作業へ取組みます。
準備中を含めて、女子生徒からは、面白いね!楽
しいね!(それでは次は・・・との我々の声に)もう
少しコレを続けたい!など、期待や予想外の反
応・発言が聞こえ、男子生徒も合わせて、全員が
素直!に熱心!に、ハサミと指を使って背中を丸
めて!懸命に取組む姿は、微笑ましくそれなりの
感慨や思いのする情景でした。
  教室の様子

 今回の「紙すき調べ学習班」(本来は23名。当
日の水泳大会へ参加で4名欠席)がこの活動に取組
んだのは、一学期に出掛けた岐阜への研修旅行で、
国指定重要無形文化財である美濃紙の伝統文化を
学習し、大阪に有る?できるだろうか?調べると
有った!出来そうだ!プラザで。そこで9月18
日開催予定の文化祭での展示発表会に向けて支援
要請を頂いたことを、学習後日にお聞きし文化祭
をも参観させていただきました。大きな達成感と
感動を!そして感謝に溢れたひと時でした。有難
うございました。
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