第一回 市民研究員研究講座
 プラザのこれからと市民研究
      手作りおもちゃと環境PT 米田廣光

 5月16日(土)プラザ講義室にて土屋主担研
究員の市民研究員研修講座が開催され、「物質フロ
ー模式図」(表紙参照)の解説から始められました。
  
 「物質フロー模式図」は、ものの流れを「入口」・
「循環」・「出口」を指標として表したもので、日
本国内の総物質投入量【輸入(輸入資源、輸入製
品)、国内資源、循環利用量(再生利用)】を「入
口」に、「出口」に輸出、建築物・土木構造等の蓄
積純増、エネルギー消費及び工業プロセス排出、
食糧消費、廃棄物等の発生などを指標としている。
 平成12年度の総物質投入量約21億トンに対
して、循環利用量は10%の約2億1千万トンであ
る。10年後の平成22年度の総物質投入量は約
16億トン、循環利用量は15%の約2億5千万ト
ンで12年度に比べて総物質投入量は少ないにも
かかわらず循環利用量は増えている。
 循環利用量が増えることは日本にとって重要な
ことで、循環利用量を上げる最大のポイントはコ
スト的に見合うかどうか、社会的に多大の貢献を
もたらすとしてもコスト的に許容できるものでな
ければ普及しない。
 昨日も米の籾殻をすりつぶし粉にする機械がで
きたとの報道があったがこれらの技術設備がコス
ト的に見合うのかが問題となり、いつのまにか消
えてしまう話題も多い。」というお話がありました。
 次にプラザのこれからを考えるために穴埋め問
題形式のプリントに対話しながら、キーワードを
埋めこみ学習しました。
1.はじめに
 ・地球環境問題の深刻化により私達の繁栄基盤が
 揺らぎライフスタイルの転換が必要であること。
 ・エネルギー・資源の大量消費を止め、豊かさの
 尺度を「物の豊かさ」から「心の豊かさ」に変
 えねばならないが、これには困難があること。
 ・これらのことが吹田環境パートナーシッププラ
ザ設立構想の目標になる(市役所HPにあり)
2 意識される豊かさの転換・内容
 ・老人、障害者、女子、児童等の社会福祉向上
 ・自然環境・快適性等環境の保全と回復
 ・紛争終結などの平和の確立
 ・自由権・労働基本権など人権の確立
 ・家族、友人、地域コミュニティ、国の絆、連
 帯感など、周囲とのコミュニケーション
 ・しかし、経済レベルの維持が前提だとする意
 見も根強い
3 プラザとの関係
 @現在のプラザは平成4年に開設され、市民と
 の協働によるごみ減量化の推進と、再利用及び
 再資源化による資源循環型社会を形成する拠点
 となり学習支援は年間85回・2700名にもなった。
 A吹田市の環境基本計画での実現目標はエネル
 ギーを適正に利用出来る低炭素社会への転換及
 び資源を有効に利用する社会の実現であるが、
 地球温暖化防止がなにより優先する
4 プラザが目指す基本的方向性
 @上記の2・3をふまえて次のことを目指す。
 A 低炭素社会・資源循環型社会の形成
 B パートナーシップによる連携協力関係を市
  民・事業者・大学・行政などを通じて確立する。
 C 環境学習・環境教育を充実させる。
 A このため、プラザが担う新しい使命は
 Aパートナーシップによる実践活動の創出と支
  援(困難な問題に対する協働による実践活動)
 B環境学習・環境教育の充実を図る人材育成
 Cこうした活動を支える市民研究への支援
5 新しい「場」にはどんな機能が必要か
 A 活動の拠点としての場を提供する。
 B 市民団体、事業者、大学の関係づくりを行う。
 C 低炭素社会・資源循環型社会に関する活動事
  例の収集・発信を行う。
 D 環境学習・人材育成としての場を提供する。
 E 実践活動に必要な市民研究活動を支援する。
  以上、先生独特の語り口で次々出てくる質問
  に答えながら楽しく学習することができまし
  た。
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