環境学習支援「草木染め編」

日時 平成27年1月14日(水)アベマキ(ブナ科)
場所 大阪府立
    吹田高等学校
人数 17名
内容 どんぐりのはかま
    で草木染め     
研究員 志積、水川、辻
           
 今年度も高等学校から環境学習支援を依頼
され、メンバーと喜び、実現の日がきた。
 学習支援は2年目なので、内容の充実に力
を注いだ。参加者は「保育士・幼稚園の先生
を目指す子ども未来専門コース」の生徒たち
と、担当の先生から事前に聞いていた。草木
染めの実習や環境問題についての授業を通し
て、生徒が社会に出て指導する側になったと
きに、外部との連携に必要なことを伝えるこ
とが大切であると考えた。
 以下の内容のプリントを配付し、環境学習
支援を行った。
 草木染めと環境について
イ)草木染めは、植物の葉、枝、幹、樹皮や
  根に含まれる自然の色を取り出して染
  めるので、染料材料費は無料である。
ロ)自然の色素で染めるので、独自のやさし
  い色や風合いになる。柿渋で染めると固
  くなるので、染色した布で鞄を作ると丈
  夫で長持ちになる。
ハ)抗菌や防虫効果もあるので防腐剤不要に
  なり、環境にとても良い。
ニ)染色に使った水は、化学薬品を使ってい
  ないので、下水管などを傷める心配がな
  い。
ホ)媒染液に使う木酢は、入浴剤等にも使う
  ものなので、染色時に使う器材は、台所
  で普段使用している物を使っても、後で
  また台所で使うことができる。
 
へ)使っているうちに色があせてくれば ま
  た染め直しても良い(淡い色からだんだ
  ん濃い色に染めていくと良い)
ト)肌の弱い人にも影響が少ない。
 熱心に模様付けをする生徒たち
 完成したガーゼのマフラー(長さ150p)
 
 現代は化学染色の時代です
 1856年(260年前)イギリスの青年
がコールタールを原料に赤紫の色を発見した
のが化学染料のはじまりだそうです。その後、
多くの人たちの手で合成染料が開発され、今
現在のカラフルな繊維となりさまざまな衣服
をまとうようになった。
 
 最後に環境に関して、生徒たちとデスカッ
ションを行なった。「歯を磨きながら蛇口を開
いたままにしない。」「車に乗らないで自転車
や徒歩で移動する方が望ましい。」等を話した。
生徒は実行しているとのことで、環境への関
心度が高いと認識した。
 簡単に使い捨てにせず、物を長く大切に使
い続けることが、環境にとって大切だという
ことを生徒たちと共有できた。
 形だけでなく、心底から環境が大事だと思
うことのできる力と豊富な知識を持っていた
だきたいとの私たちの思いが、本日の草木染
め実習の原点であったと実感した。

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