大阪湾フェニックスセンター
          見学会に参加して

           施設案内PT 小原 淳男

 吹田市の千里リサイクルプラザの市民研究
員になって、半年。吹田市のごみ処理の回収
から焼却、リサイクル・リユースの取組みの
現状は理解している積りであったが、エネル
ギーセンターから、排出される「焼却灰」等
の行方は不勉強であった。
見学会の様子「排水処理施設」 主題の見学
会の公募は、
得難い機
会で、応募の
一般市民と
ともに真に
有意義な
一日となったので、ここに報告したい。
 吹田市のごみ焼却灰など5,800トン(昨年
度実績)が、大阪湾に進行中の「大阪湾フェ
ニックス計画」で、近畿2府4県が一体とな
った広域事業で大阪湾沖の埋め立てに投入さ
れている。近畿圏は高密度に土地利用が進み、
陸上では終末処理が困難であり、平成4年か
ら、東京・名古屋湾に先駆けて共同事業で長
期展望に立った計画的に埋め立て事業を終末
廃棄物で行っている。
 勿論、厳格な処理基準や大規模な施設など
を準備の上、きめ細やかな管理に依り、次世
代に負荷を残さぬ配慮がされている。

見学会の様子「事前の説明会」 我々見学
者たちは、
先ずバスで
吹田市役所
を出て、

 
西淀川区の「フェニックスセンター大阪基地」
で同計画の目的、規模など全貌の説明をビデ
オや資料でレクチャーを受けた。
 各排出場所から持ち込み、検査、沖の埋立
地への大型専用船からの積み込みの現場を見
学したが、想像以上の大規模で周到な設備と
運用そして一連の運用システムに感銘を新た
にした。更に、府庁「花洲庁舎」6階食堂で
昼食、湾岸の広大な埋め立て地を展望する貴
重な機会を得た。
 次に沖の「大阪沖埋め立て処分場」へ、乗
船前のレクチャーを受けて、乗船場に案内さ
れ、専用船にて海上約15分、台風の余波で
少し波が立ち、往来する大小の貨客船の頻繁
に往来する海路を渡り、埋め立て現場に上陸
した。3階の展望台から、埋めた計画の進行
見学会の様子「移動のための専用船」状態やその
内容の詳
細の説明を
受け、運搬
船から大
型ショベル
でダンプへ
積み替え、計画場所への投入、内部の海水の
浄化排水設備とプロセスなどを見学し理解を
深めた。
 かつて、東京湾で「夢の島」埋め立て処理
で、大量の蝿や自然発火などの報道の記憶が
かすかに頭の隅にあったが、今進行している
この計画事業は、焼却処理された灰や残土、
産業廃棄物なども含めて海水汚染や環境に十
二分に配慮された、全く別のものであった。
見学者一同は内容に安堵と深い感銘を受けた
との印象をもった。
 帰還後、再び基地事務所で質疑応答があり、
見学者は見学レポートを提出した。
 帰路、市内のラッシュに引っかかったが、
当初計画の通り定刻に市役所前に帰った。
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