プール洗浄調査の結果について
                               微生物PT  多田 喜廣
 私たちがやりたかったことは、子どもたち
に次の体験をしてもらうことでした。
1.微生物を知る(善玉菌・悪玉菌)
2.EM発酵液を作る(発酵体験)
3.EM発酵液をプールに投入する
4.翌年の夏前に、プール洗浄が簡単なこ
 とを実感する(EM効果の確認)
 EM発酵液投入風景
 
 EM発酵液によって、プール洗浄が容易に
なるのか否かは、EMを使っていない学校と
比較した結果を示さないと、本当に効果があ
ったとは言えないので、EM発酵液を投入し
たプールと投入していないプールとを比較す
ることにしました。
 プラザ研究所にご協力いただき、EM発酵
液投入校として、EとK校、比較対象校とし
て、M,T,F校を選びました。最終的にプ
ール洗浄の容易性の違いが確認できればいい
ことですが、結果の違いが途中経過でも表れ
ているかもしれないとの思いから、プールの
水質と外観の調査を、スタート時の10月と
翌年の3月と5月に行いました。その結果に
ほとんど差はありませんでした。
 5月の末になり、いよいよプール洗浄が始
まるので、各学校に洗浄の状況を見学させて
いただきました。そして、その結果に愕然と
したのです。プールの水は子どもたちが洗浄
する1〜2日前に抜かれ、その間のお天気次
 
第で結果が左右されることになりました。
 30℃の好天にさらされ、プールの底にた
まった藻などの汚れは、こびりつきデッキブ
ラシで擦っても、簡単に取れない状況になっ
ていました。
 私たちのチームの人の経験では、ひざ下ま
で減少させた水の中でヤゴ取りをした後に水
を抜き、乾燥前にブラシで擦りながら水洗す
ると、たちまちのうちにきれいになるという
ことでしたので、どのプールでも水を抜いて
乾燥させた後に、子どもたちがデッキブラシ
で汚れを擦り取る作業をするとは、予想も出
来なかったことでした。

 プール清掃風景

 結果を反省してみて
5.プール洗浄は学校行事であり、私たちが
 計画した実験ではない。
6.学校の目的はプールを効率よく洗浄する
 ことでなく、生徒教育の時間である。
7.先生の転勤や担当者が変わると、私たち
 の思いは次の先生に伝わらない。
ということを思い知ることになりました。
 
 反省の結果、次年度は、事前に実験計画書
を作成し、それに基づき、学校の先生と話し
合いをすることが必要だと思いました。

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