落語家 林家 染二氏の環境問題講演会
 
「知っ得 ! 納得 ! 命を守る地球温暖化を考える」を聴講して

                              市民研究員  綱島 勇
 9月10日(金) 吹田市勤労者会館におい
て、(財)千里リサイクルプラザ及び吹田市の
主催で、落語家 林家 染二さんの環境問題
講演会が、200人の参加者を集めて開催され
ました。
 林家 染二さんは、本職の落語にとどまらず、
地球の環境問題をはじめ、国際交流、教育問
題等々についても各地でご講演と、ご活躍さ
れておられるそうです。 
 2年前(平成20年)、同じく落語家の桂 文喬
さんの環境問題講演会を聴講しました。お二
人共通に感じたことは、落語家独特の話術で
聴衆を笑わせながら、話の本筋に引き込んで
いく手法でした。
 さらに、林家 染二さんは、各問題点につい
て三択クイズを出し、答えを拍手で引き出して
理解させ、結果として聴衆全員が講演内容に
参加させられることになりました。
  講演会の様子
 講演内容は、以下のようなものでした。
1.地球温暖化の原因
  温室効果ガス(CO2、メタンガス、亜鉛化窒
  素、フロンガス)、特にCO2の大量発生
2.人の健康への影響
 ・心筋梗塞・脳梗塞が増える。
 ・気温33℃以上で死亡率が高くなる。
 ・熱中症は男性の比率が高い(筋肉と体脂
  肪の関係)
  ・蚊による感染病の増加(マラリア、デング熱、
   日本脳炎)
3.生態系に与える影響
  ・農業
   今年の猛暑で下記のような報告あり。
   暑さでりんごが赤くならずに変色、栗の実
   が水分蒸発で縮む、梨のカメムシ被害、
   乳牛の体力が落ちて乳量の減少。
  ・漁業
   今年サンマの不漁、水温は16〜18℃が
   適温に対して、今年は25度℃を越える
   水温、魚が近海にこなくなった。
  ・植物
   生き場を失う。生息域が北へ、北へと移る。
   種子が飛んでいく距離は、1年間で40m、
   最高でも2km。気温の上昇がそれを超え
   るので、いろいろな種子が死滅する。植物
   が生き場を失ってしまう。
   京都では紅葉の時期が遅れ、また、紅葉
   の期間が短くて、観光産業にも大きな影響
   を及ぼしている。
4.地産地消の必要性
  日本の食品自給率は40%、将来、温暖化
  によって輸出国の農作物に影響が出るよう
  なことになると輸出する余裕がなくなり、日
  本は食品の輸入ができなくなる。 
5.家庭でできること
  「エコ、もったいない」という言葉の噛みしめ
  が大切。テレビの点けっ放し、冷蔵庫など
  家電製品の消費電力の節約、エコバックの
  持参等々。

 第二部として、本職の落語「車屋」の上演を
大変楽しく拝見させていただきました。
 笑える社会、「一笑一薬」という言葉が紹介
されました。
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