小学4年生の社会見学 ―くるくるプラザを案内する―
                        NPO法人吹田環境学習協会   加藤 篤齋
 
 朝9時30分になると広場に近郊の小学4生の可愛いい姿が見えて来る。マルチホールでプラザの職員の方からクイズをまじえた吹田市のごみ処理の状況が説明される。クイズに正解した児童から「ヤッター!」と声が上がる。すでに学校で勉強しているのだろう、3Rについてもいくらか理解出来ている様子が見える。
 私達(通称)SELFの「もったいない組」が中心になってこの案内役をお引き受けしたのは昨年からで、すでに2年目に入っており、約10名が登録し交替しながら案内に参加している。案内したのは今年4〜7月で43校、児童数4,489名と先生方である。
 SELFの活動目的の一つに「環境学習支援」があり、ごみ処理を目の前で実感出来てごみの中から資源となるものを選別回収している破砕選別工場、ごみを捨てない、出さない工夫をしている6つの工房見学は、私達のボランティア活動にうまく合致している。内緒ながら、子供大好き人間にとって、多くの子供と接する事が出来てこの上ない喜びを役得?として楽しんでいる。
 今日の見学は自転車工房から。児童達は捨てられた自転車が新しい自転車に生まれ替わる説明に感心している。再生自転車の価格を聞いて「安ッ!」。「オレ、当たったんやで!!」と得意げな子もいた。布工房で質問するのは男子からも手が上がる。「傘がこわれたら、そのまま捨てないで布地でエコバッグが作れることをお母さんにお話しましょう」と結ぶ。納得顔が広がる。
 吹きガラス工房で灼熱したオレンジ色の溶解したガラスに「ワァーッ」と驚きの声。
息を吹き込みふくらんでゆくと「オーッ」とまた声が上がる。この場所では児童達の後姿しか見えない。きっと、目を見開いて
 
 
 
いることだろう。棚に飾られた多くの作品を見ているのか、すぐ隣の木工工房に移るのに時間がかかる。木の香りの満ちた工房で工作は「タダです」と説明されると、今すぐ「やってみたい」と、表情を表す児童が必ず何人かいる。リユース食器パーラーに入ると食堂と感じる児童が多いい。ここで"リユース"の意味を実感するようだ。「My カップ」、「Myハシ」を十分理解した様子がわかる。














3階に下りると工場に入ったことに緊張している。中央制御室は魅力で一杯。運よくパッカー車が入ってごみを吐き出すと歓声に似た声が上がる。<説明は聞いていてくれると信じているが?>子供たちの最大の興味は床のガラス張り監視窓。係りの方がごみを動かして下さると「ゥオー」。見せておくと1時間でも見ているのではないか、と思うほどしゃがみ込んで動かない。強い印象を受けているだろう・・。アルミ缶選別ラインの音と臭いを実感し廊下に出て、「これからはジュースを飲んだ後、少しの水で中をきれいに洗ってから捨てよう」と話すとこくりと頷く。
 ホールへ戻りまとめのビデオを15分程見る。最後に職員の方がボランティアの方にお礼を言いましょう、といわれると「ありがとうございました」と元気な声が返ってくる。嬉しい時である。
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