市民研究員研修会「温暖化問題の考え方」(講師 土屋正春滋賀県立大学教授)に参加して
        市民研究員 江渕 征昭
 8月2日市民研究員研修会が開催され、土屋先生の「温暖化問題の考え方」の講義を受けました。講義の大筋としては3つの項目であったと思います。まず最初は、環境省制作の「3Rまなびあいブック」の紹介です。内容の説明はありませんでしたが、付録についている子ども向けゲーム「買い物ゲーム・すごろく・3Rサイコロ」はよくよく読んで研究して使いこなしてください、とのことでしたが、後ほど読んでみると確かに使いこなせれば子ども達と楽しく遊んで環境問題が教えられそうですが、ただ私の頭でどこまで使いこなせるか少々心配です。次に、レオポルドの「土地ピラミッド」の話がありました。土地にはバクテリアがいて、ミミズ・昆虫がいて、鳥・動物がいて頂点に人間がいる。この状態を守ることが大事で、人間の都合で調和を欠いてはいけない。アルネネスの「デープエコロジー」の論も加えられ、自然の権利・動物の権利を認めよ、一直線の進歩を求めると他を犠牲にする。あくまで円環運動でなくてはならない等の話がありましたが、哲学的な話は私の頭には少々難しく、先生の話の半分も理解できなかったように思います。3つ目は新聞記事の紹介です。今年は洞爺湖サミットが開催された年のためか、新聞にたくさんの環境関連の記事が掲載されているとして記事の切抜きを頂き解説がありました。この内私の興味を引いたのは2つあり、一つは究極のエネルギーといわれている水素利用の為の技術が意外と進んでいて、近未来実用化されるのではないかという期待感を持たせてくれたことと、2つ目はレジ袋追放運動のことです。レジ袋の有料化やなくす運動と共に、中部大の武田邦彦教授の「レジ袋有用論」もちゃんと載せられていることです。「一方的な官の意見だけを鵜呑みにするな」との諫言ですが、この意見に対して土屋先生のご意見を伺いたかったのですが、質問時間にはまだそんな記事があることに気づかず、貴重な機会を逃したのは残念でした。ともかく久しぶりに難しい講義を聴講し、頭を回転させ続けた100分でした。
 
  
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            市民研究員 藤井 勝二
 土屋先生のお話をお聞きするのは久し振り(3回目?)であり懐かしさを感じながら、穏やかに語られる多岐にわたる話題や、後半でのユニークな設問などに惹きこまれ、アッ!という間の90分でした。ご紹介いただいた「ディープ・エコロジー」なる学説を帰宅後に調べた結果、このような考え方が何と!30数年も以前に提言されていたことを知って驚くと同時に、現在の深刻な「地球温暖化」<日本列島では、もはや亜熱帯化!に近づきつつある>現象を迎えていることは、やはり人間社会中心の経済産業、進歩や利便性優先を志向してきた結果であることを、あらためて痛感することとなりました。
 身近な環境問題の一つに、レジ袋削減とゴミ発生量低減への相関が挙げられているが仲々判然たる結論がでていないようである。然し基本的には「マイ・バッグ」の活用が望ましいと思う。
また産業界や行政レベルでの「クリーンエネルギー活用拡大政策の進展と実行」は当然として、
我々市民一人ひとりが日々の暮らしのなかで、もっとも自然に普通に環境改善に役立つ意識の
もとになるのは、我々世代には子どもの頃から染み付いている「もったいない」との当然の想いを、いつでも何事にも持ちつづけて行動することだと考えています。
 地球にやさしい!との表現には抵抗感がある。些かおこがましく!また今やこのような悠長な意識での取組みや活動では、環境問題の一つである重大な温暖化をとても防ぎきれないであろう。そろそろ「持続的経済発展」をも見直す時期に来ているのでは・・・などの想いを新たにすることが出来た研修会でした。環境モニター(環境省委嘱)として市民研究員活動を継続して取組んでいきたい。
 研修会様子
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